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銀様に足コキされつつバカにされながらイキたい3

72 :銀様生活 :2007/09/23(日) 11:44:47 ID:yc6a5chr
銀様の顔に髪の毛がかかっていたので、かきあげてやる。
「あ…!」銀様が声を上げた。
「今…もうちょっとで眠れるところだったのよ」「ごめんよ、でもまぁガンバればまだ寝れるでしょう」
「眠気がちょっと飛んじゃったじゃないの…どうしてくれるの?」「んー…じゃあ起きたら?」
「やぁよ」そう言って銀様は寝返りをうった。仰向けになった銀様は、ただぼんやりと俺の顔を見つめる。
ちょっとだけ口角を上げてじっと見てくる。
落ち着かないな…。俺は本を開いて銀様からの視線を防いだ。
が、何も言わずに銀様は本を取って、ポイっと投げ出してしまう。
「貴方、睨めっこのルールも知らないの?」「睨めっこだったのか!?」
「そうよ。ついでに言うと、貴方だけ負けたら罰ゲームよ」「銀様はないの」
「当たり前じゃないの」「……もう寝なさい銀様」
「眠気がなくなっちゃったわぁ」
俺は、そう言う銀様のおでこに指先を乗せる。
そしてそのまま銀様の瞼をそっと撫でる。というのを繰り返す。
瞼を閉じた銀様は、やめなさいとか言ってたけど、数分続けるうちに先程までの眠気が再来したみたいに、
クー。と息を立て始める。まだ寝てないみたいだけど…。
とりあえず俺は手を止めて、目を閉じた銀様を見つめた。
こんな寝顔を俺と言っても、男。そんな野郎に晒すのはちょっと無防備過ぎるんじゃないだろうか。
とは言っても、銀様は人形だけども…。


人形か…。
ここまで個としての意志があるのに、人形と言うのは違和感がある。
人間そのもの…銀様はよく喋るし、よく怒る。俺が怒らせてるんだけどね。
人間みたいな人形の銀様に比べると、きっと俺なんか中身がないスカスカな人間だよ。
妙に虚しくなってきたので、気を紛らわすため、本を読もう。と思ったが、銀様が俺の足元に投げたものの、この格好じゃ取れない。
テレビのチャンネルもテーブルの上である。
参ったなぁ…。

膝の銀様に視線を落とす。
いつの間にか、その赤い目を俺に向けている。
その目は心の奥まで見通されているような気がした。
「…ねぇ、まだ私眠れて無いわよ。家来として仕事をちゃんとなさい」「俺って家来に昇格したのか」
「さぁね」「さぁねって…」
「何を悩んでるのか知らないけど、貴方は、少なくとも私は要らなくなんかないわよぉ?」「……うん。ありがとう銀様」
再び俺は銀様の目を、瞼の上から撫でる。
きっと、少し涙を滲ませた顔を見られたくはなかったから。

「銀様…一つ聞きたいんだけど」
なぁに?
「家来って、報酬貰えるんじゃないの?」
……『タダ働きさせてあげる権利』をあげるわよぉ。
「うわぁ…素晴らしく嬉しくないよ銀様」

そんな午前中だった。

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0ch BBS 2004-10-30